付言事項
遺言書の付言事項とは、法的効力を持たない記載内容で、遺言者の気持ちや想いを伝えるために用いられます。
【付言事項の例】
- 家族へのメッセージ(「今までありがとう。」「仲良くね。」「ペットのポチをお願いします。」)
- 葬儀やお墓の希望
- お世話になった人への感謝
- 家族や自分が大切にしてきたものへの思いや願い
【付言事項の意義】
付言事項の記載によって、遺言者の気持ちを妻や子供などの相続人に伝えることができます。
遺留分を侵害された相続人などが、付言事項の記載内容に納得し遺留分の減殺請求権の行使を控え、その結果、遺言者の希望が実現することができる場合もあります。
どうしてこのような財産の分配方法になったかの理由を記載することで、相続人の理解を得ることができます。それによって、相続トラブルを防ぐこともできます。
逆に、記載によっては、相続人の誰かを傷つけることもあるでしょう。
【付言事項の注意点】
伝えたいことを明確に記載し、付言事項を記載したことによって遺言書本文の内容が曖昧にならないよう注意しましょう。
特定の相続人に対する怒りや悲しみの感情は含めないようにしましょう。